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    12/27/2005

    説明に困るんです。

     
    満たされているときも、そうでないときも、
    それが過ぎれば過ぎるほど、何も書けないことに気付く。
     
     
    10月以降、この3ヶ月間、私は、自分の嘘と倫理感と罪悪感にまみれながら、
    ほんの少しだけ、自分のしたたかさと、選べないといった過去の恋人の気持ちを知ることができた。
     
     
    結論を出さなければならないという状況を、ひとときの幸福の中で忘れたりしている。
     
     
    結局私は、自分の孤独や寂しさに負けて、胸を張って言えないような環境を自ら作り出して、
    陶酔に似た反省と自己評価を計るためだけに、他人の意見を求めたりしている。
     
    こんなふうに文章を書いているのも、その過程のひとつでしかないのかもしれない。
     
     
    他人の意見を求めながら、「君は正しいよ」と言って欲しい。
    そんな矛盾した感情が悲観の中にあって、尚且つ糾弾されることを願っているなんて、
    他力本願にもほどがあるというものだろう。
     
    自分で選んだことなのに、その選択に自信がない。
     
    だったらやめてしまえばいいのに、先の孤独が「孤独」を拒絶しているんだろう。
     
     
    愛されていることを実感しながら、
    自分も愛していることを主張しながら、
    その状況を楽しめないなんて、
    また、楽しめないくせに、経験が欲しくて踏み込んだなんて、
    なんて私は若いんだろう。
     
     
     
     
     
    11/19/2005

    寂しさという悪


    恋をするから切ないのではない。

    寂しさを埋めるものや、切なさを求めて恋をする。


    少なくとも私にとってはそうなのだ、と思った。



    自分に克てない自分自身を責めながら、そんな自分を甘やかしている。
    自己陶酔もここまで来ると、滑稽だとさえ思う。

     

    誰か、断罪してくれればいのに。

     

     

     

    あー。他力本願。

     

    10/12/2005

    気の迷い 06

     
    あなたが素敵な人だということは、私もよく知っているつもりだよ。
     
    ただ、今は、私のほうが優位でいることを感じているから、
    あまりに軽率なことを言ってしまって、後悔することがある。
     
    そんな私をあなたは冷静に見ていて、
    私という人間を少しずつ把握していっていることも、分かっているよ。
     
    私はあなたのように、手に入らないかもしれないものに、
    自分のすべてをぶつけることができないから、
    それを眩しいと思い、そして時に恐ろしくなる。
     
    もしあなたが私のすべてを知り、理解してしまったらどうしよう、と。
     
     
    愚かな人間であることを知られたところで、失うものなど大してない。
    知られることを恐れる以上に、大した人間でもないことは自覚しているはずだ。
     
    それなのになぜ、自分を大きく見せて、崇められたいと願ったりするのだろう。
     
    自覚しているから、なのか。
    ただの、恋の愚かさなのか。
     
    把握されるところを越えて先にあるものを、私は見ようとしていない。
    その先を知らなだけでなく、知らないことで楽しめる部分を優先してきたからだろう。
     
     
     
    驚きも、落胆も、罪悪感も何もない。
     
    ただ少しの恐怖心と、見えない未来に対する期待と、
    すべての状況を支配したいという気持ち。
     
    今まで知らなかった自分を、確認していっているような感覚に陥るときがある。
     
    どこまで器用にこなせるのか、そしてどういう結果になるのか、
    今の私には分からないから、何かが壊れるまで続けてみたいと思う。
     
     
    男の前で足を広げながら、同じことを恋人にできるのかどうか考えた。
     
    恋人の声を聞いて、顔を見て、最近あった出来事を聞いて、
    そんな日常を壊せないのに、触れたいと、もう思えない。
     
    他人の不実を責めることが、正しいと信じて疑わなかったはずなのに、
    分からないものだな、と天井を見つめながら思った。
     
    時々聞こえなくなる耳だけが、私の本当の状態を知っているような気がしている。
     
     
    けれどただひとつ分かっているのは、
    きっといつかは、こんな気持ちも、感覚も、のぼせた情熱も、薄れていくということ。
     
     
    目の前にいる男の頬を撫でながら、目を細めてみた。
     
    この男が私と同じようなことを考えていたら、怖いと思った。
     
     
     
    9/22/2005

    気の迷い 05

     
    決心した時は、長いトンネルから抜けたような気分だったけれど、
    それが何度も繰り返されるようになると、段々感覚が麻痺していくことに気付く。
     
     
    好きな男ができたと言って、別れるようなことはしたくなかった。
     
    第3者の存在という理由は、恋愛以外の感情に火をつけることになる。
     
    本当のことを告げたほうが、色々な意味で面倒にはならないと分かっているけれど、
    嫉妬や侮辱といった、慈しみではない気持ちでつなぎとめられることだけは避けたかった。
     
    何より自分が逃げる自信がない。
     
     
    願わくは、私が、恋人にとって無関心な人間となって、
    連絡があったときだけ思い出すような、そんな軽薄な存在になること。
     
    私は自信をなくすだろうけど、恋人は必要以上に傷つかないような気がした。
     
     
    件の友人にこのことを話したら、
     
    「お前、ずるいな。」
     
    と言われた。
     
    私は、言い返さなかった。
     
     
    そうだよ。ずるいよ。
     
    そういうずるい女を好きになって、そうさせたあなたにも一因はあるはずだよ。
     
    こんなことでずるいと言われるのなら、どれだけでも、ずるい女になってやる。
    失うものや、後ろめたいことが何もないあなたに比べたら、
    私がどんな方法を採ったとしても、それは過程のひとつでしかないはずだ。 
     
     
    向かない恋愛をしている以上、不器用にならざるを得ない。
    その不器用さがいずれ仇となっても、今はそう考えて動くしか、私にはできない。
     
    先のことが分からない以上、今の判断を信じて、闇雲に動くしかないのだ。
    たとえそれが、非常識であったとしても。 
    普段の判断を狂わせるから、恋愛は馬鹿馬鹿しくも面白いのだ。
     
     
    恋人がいると知っていながら、私に近づいて、
    2人でいるときは、そのことを忘れ、結果を求めないと言いながら、
    ふとした瞬間に男の影をちらつかせれば、途端に不機嫌になる。
     
    そんなあなたと私、どっちがずるいの?
     
     
    楽しみたいのは、あなたの方でしょう。
     
     
     
     
     
    9/12/2005

    気の迷い 04

     
    結局友人とはセックスしなかった。
     
    その夜は2人ともひどく酔っ払っていて、キスして体を弄り合っていたものの、
    そのまま眠ってしまった。
     
    翌朝、目が覚めてほっとした。
     
    十分不実なことをしているのは分かっている。
    今更行為をするしないで、何かが大きく変わっていたとも思えない。
    だけどもし彼と寝てしまっていたら、私の中で、砦が完全に崩れたような気分になったはずだ。 
     
     
     
    更新しないでいる間、なぜ、彼に惹かれたかを考えていた。
    距離が近くなって、彼のことを知るようになり、彼の魅力を知ったからだろう。
    けれど、恋人がいながら他の誰かに惹かれることなど、今まで私は経験したことがなかった。
     
    なぜ、自分の気持ちが動いたのか。
     
    決して、彼に対してのぼせているような感覚ではないから、
    想像できる以外にも、何か他に理由があるような気がしてならなかった。
     
     
    今の恋人以上に、特別何かが優れているとか、じゃない。
     
    今の恋人が、私が想う以上には私を想ってはいないからだ。
     
    恋人を責める気もなく、自分の不実を正当化しようなどという気持ちもないけれど、
    気持ちの動きや変化の原因だけを考えると、そういう結論にたどり着く。
     
    能動的ではない私は、「愛されている」という実感がなければ、きっと立ってはいられない。
     
    以前からそういう傾向があって、さほど好きでもない相手とすぐに付き合ったりするのも、
    依存心の強さや、寂しさが理由なのだとはなんとなく気付いていたけれど、
    今回のことではっきりしたような気がする。
     
    だから、相手の人間性を好きになって一緒にいるわけではないから、
    長続きしないし、些細なことで腹を立てたり、苛立ったりするのだろう。
     
    だからこそ、想われていることが、すべての免罪符になりえたのだ。
     
     
    そこまで一気に解釈してしまったら、なんだか急に色々なことが馬鹿馬鹿しくなった。
    そして、どっちもどっちだな、と脱力した。 
     
     
    近いうちに答えは出るだろうと、他人事のよう感じた。
     
    気付いてしまったら、積み重ねてきたものの重みが、ひどく軽薄になる。
    そしてそう考える自分と、結果的にそう思わされた相手に、行き場のない怒りがこみ上げてくる。
     
    努力が足りなかったのかもしれない。
    私の理解が浅いのかもしれない。
    だから私が求める以上には、愛してもらえなかったのかもしれない。
     
    自己嫌悪は、次から次へと生まれてくるけれど、恋愛は、所詮そんなものなのだ。
     
     
    引きずって、自己嫌悪に負けても、誰も助けてはくれない。
     
     
     
    ・・・ちくしょう。
     
    絶対最後には笑ってやる。
     
     
    8/20/2005

    気の迷い 03

     
    強敵なのか?
     
     
     
    ゲーム性を求めるなら、「惚れた方が負け」なんて、よく言ったものだと思う。
    男の言うことに一喜一憂するのもしないのも、ある程度はコントロールできる年齢になった。
    だから、自分から負けに行かない限りは、そんなに痛手を負ったりしない。
     
    それができなくなったときが、きっと面白くなるんだろうけど。
     
    でも、あとで振り返って「よかったな」なんて言える恋愛は、あまりしたくない気もする。
    沢山傷つかないと、そんなことは言えないし、思い出しもしないだろうし。
     
     
    頭で考えて、私のことを操ってくれる人ならいい。
    人間の考えることだから、まったく分からないわけでもない。
     
    一番タチが悪いのは、無意識で相手を振り回す人間なんだろう。
     
    でも私は、そんな男ばかりを無意識のうちに選んでいる気がする。
    あるいは、「振り回されている」と感じてしまうほどに、恋愛に身を傾け過ぎているのかもしれない。
     
    いずれにせよ、自分自身の問題か・・・。
    自分の出した結論に、心の中で大きくため息をついた。
     
     
     
    そんなことをぼんやり考えながら、恋人の蕎麦を食べる様子を見ていた。
    蕎麦をせいろからつまんでは、必要以上にお猪口の中でかき混ぜている。
    わさびと海苔を、2回ほどおかわりした。
     
     
    でも、この男も、そういう男だ。
     
     
    何を考えているのか分からないばかりか、腹の立つことばかりする。
    しかも私がなぜ気分が悪いのか分からないから、何度も同じことを繰り返す。
     
    私が他の男のことを考えていても、絶対気付かない。
     
    気付かないばかりか、私のテリトリーに関心を持とうとさえしない。
     
    そのくせ自分が他の女の子と飲みに行ったり長電話をしたりすると、
    おかしいくらいにばれる嘘やくだらない言い訳をして、私を苛立たせる。
    もっとましな嘘をつけばいいのに、といつも思う。
     
    恋人はあまりに関心がなさ過ぎるから、コンパをしても他の男と遊んでも、
    もしそれがスリルを味わうことを目的としていたなら、何の意味も持たなくなる。
      
     
    別にいいけど。
     
     
    恋人を傷つけて関心を引こうなんて、いまどき高校生でもしないだろうから。
    そんな手段を使うなんて、破滅的過ぎる。
     
     
    蕎麦はうねうねと絡まっていて、これでもかというくらいにコシがあった。
    とても、美味しかった。
     
    恋人が注文した2枚目のせいろには、まだ蕎麦が半分くらい残っていて、
    食べきるのにはもう少し時間がかかりそうだった。
    彼は蕎麦を噛みながら、目をきょろきょろさせて私を見たり蕎麦を見たりしている。
     
    そして、おもむろに私のお猪口に蕎麦を放り込んだ。
    テーブルの上に、少しだけ蕎麦つゆが飛び散った。
     
    「もうお腹いっぱーい。底力を見せてよ。」
     
     
     
     
    わさびに当たってしまえ、と思った。
     
     
     
    8/16/2005

    気の迷い 02

     
    唇を合わせながら、一瞬恋人のことを考えた。
     
    すぐに思い出せるはずの顔なのに、なんだかぼやけてはっきりしない。
    今目の前にいる相手を見たら余計思い出せなくなりそうだったから、ずっと目を閉じていた。
     
    キスの仕方も違う。
    嫌な気分になったら、それはそれでいいと思った。
    好きにならない理由が一つ増えるだけだ。
     
     
    「俺がお前の彼氏だったら、泣くね。」
     
     
    そうだね。
    泣くね。
     
    でも泣くほど愛してくれているという実感があったら、あなたに惹かれてないと思うよ。
     
    そう言いかけて、言い訳でしかないことに気付いて、
    言葉とか、気持ちとか、ぐちゃぐちゃになっている色んなものを飲み込んだ。
    言い訳して中途半端に気を引いて、それを喜ぶような相手じゃない。
     
     
    そうだね、としか言わない私を、この男は好きなんだ。
     
     
    いつか伝えられればいいと思っていた気持ちを口にする前に、
    核心に触れるようなことを言えば、私の方が泥沼にはまる。
     
    何も言わなかったのに、私が相手の気持を知って、
    その気持ちを拒絶しなかったからこうなったんだろう。
    相手も同じように、拒まない私の本質を見抜いているから、
    こんなことを言うのかもしれない。
     
    はっきりさせないことが、苦痛でなく自然なのは、
    お互いの不真面目さと、相手のことをまだよく知らないからという逃げと、
    その方が、お互いにとって都合がいいからに他ならない。 
     
     
    私もずるい女になったな、と思ったけれど、
    こんなふうに酔っていられるうちはまだ幸せなんだろう。
     
     
    男の眠った顔を見ながら、恋人がいなくても私は彼を好きになっただろうか、と考えた。
     
    そして、答えの出ないことを考え出している自分に気が付いて、相当重症だな、と少し呆れた。
     
     
     
     
    明日、恋人に会いに行こう。
     
     
     
    8/9/2005

    気の迷い

     
    誰かが自分のために何かをしてくれたときに、私は安易に恋に落ちて、
    時間が経つにつれ、それが続けられないことに不安を抱いた。
     
    受けるものの大きさで愛情を計り、それが自信に変わって、
    誰かに愛されているということが、見えない恐怖に対する強さになる。
     
    自分から働きかけることが、他人に対して能動的であるということが、
    何よりも困難であると感じてしまう私には、
    受身であり選択できるという優位性は、最大の武器だったのだろう。
     
     
    だから、それをかなえてくれない相手に惹かれたとき、
    私はどうしていいか分からなかった。
     
     
    距離のとり方が分からない。
     
    相手にかける言葉も知らない。
     
     
    不必要に高くなったプライドが、傷つくことを恐れる脆さが、
    本能と欲望の、足かせになるばかりかそれをぼやけたものにしてしまう。
     
    怯えることから何かが生まれることなどないと、
    傷ついたとしても、それ以上でもそれ以下でもないことを、
    そしてそれは必ず忘れられるものであるということを、
    私はずっと知らなかった。
     
    今でさえ知りながら、何度も何度もためらってしまう。
     
     
    受けることを期待せずに与えることだけを願い、
    そういう相手のことを思い出すとき、
    体の奥のどこかがねじれるような感覚と、
    悲しくはないのに泣き出してしまいそうな感情に襲われることがある。
     
    そして、なぜ、この気持ちが届かないだろうと苦しくなるときがある。
     
     
    何も変わってはいないのに、自分の中で感情が生まれたばっかりに、
    相手が遠く、傷つけてはならないような存在になってしまうのはどうしてだろう。
     
     
     
    そんな情動を思い出しながら、友人を想った。
      
    いつか伝えられるときが来ればいいと思った。
     
     
     
    そして、ごめんね、ダーリン。
     
     
     
     
     
    6/27/2005

    N氏の観察

     

    追加でオーダーした八宝菜をつっつきつつ、

    高原さんは箸を振り回しながら原さんに反論している。

     

     

    さっきからよく観察していると、フクロダケとベビーコーンばかり食べていて、

    頼んだときは色が多かったはずなのに、白菜と肉が妙に多い、

    安っぽい中華料理屋でよく出てくるような八宝菜に成り果てしまっている。

     

    2人とも、普段は格好つけて恋愛に対してはドライな姿勢を見せているけれど、

    本来は、こういう話はすごい好きなんだと思う。

     

     

    飲みに行ってそういう話になると、抽象的というか観念的というか、精神論というか、

    感情を文字で表現しようとするように分析し始めるから、とても長くなる。

    しかも酔っ払ってくると、言っていることがよく分からない。

    多分、本人も分かっていないのだろうけど。

     

    そういう日の翌日は、特に高原さんの方は、何を喋ったか覚えていないらしい。

     

    原さんは亀の甲より年の功ということなのか、話の流れを大体覚えていて、

    事あるごとに、「そう言ったよな?」とか持ち出してくるので、

    ちょっと弱みを握られているみたいだ。

     

    そして原さんは、俺たちに対してはそうではないけど、

    というかそう思いたいのだけれど、平気で嘘をつく。

     

     

    飲んでいるときも、彼女らしき人から電話がかかってきて、

    別に「同僚と飲んでいる。」と言えばいいのに、「今食事中、銀座で。」と、

    格好つけているんだろうけど、どうしようもなくダサい倒置法を使っていた。

     

    俺は半笑いになって、紹興酒を一口飲んだけれども、

    高原さんは、原さんが電話を切ったあと、

    原さんのその粋がった臭いのする説明に速攻でツッコミを入れていた。

     

     

    「何それ、銀座って。ここは霞ヶ関なんですけど。」

    「い、いや、違うんだよ。そうやって言った方が多分良かったんだよ。」

     

     

    それ以上は自発的に話そうとしなかったので、

    さっき散々元カノのことで追及されたお返しに、尋問をかけてみた。

     

    ちょっとした飲み会で知り合った女性が、かなり悲観的になっているとのこと。

    その彼女に対して、思わせぶりなことをして、さらにしつこくなられても困るから、

    「今食事中、銀座で。」と言って、1人じゃないことを表現したかったらしい。

     

    でも、そんな想像力を掻き立てたら、嫉妬心で余計ムキになるんじゃないか。

    「ウザいから電話してくんな!」って言う方が、よっぽどややこしくないと思うけど。

     

     

    よくよく話を聞いていると、どうやら原さんは、

    女性と、ひとりの人間として向き合うことが、すごく面倒みたいだ。

    原さんには原さんの言い分があって、まったく分からないわけじゃないけど、

    ちょっと屈折しているように感じる。

     

    そんな原さんに対して、高原さんはろれつをめちゃくちゃにしながら説教していたけど、

    はっきり言って全然説得力ないと思う。

    途中で、「あれ、私何が言いたいんだっけ。」とか呟いていて、かなり気持ち悪い。

     

     

    原さんはバツイチだし、高原さんは、このまま婚期を逃しそうだし、

    こんな人たちと恋愛談義していると、俺の感覚までおかしくなってきそうだから怖いな。

     

     

    6/25/2005

    T氏の説教 @へべれけ

     

    大体の人が、もちろん自戒をこめてだけれども、自分の成功や失敗には神経質だと思います。

     

    何も、成功や失敗だけじゃない。

    単純に足を組み替えたとか、煙草を吸ったとか、

    ほんの一挙手一投足をも、その場に即していたのかどうかと、

    心配したりして、客観的にとらえらえられないときがあると思います。

     

    精神的に満たされていたり、余裕があるときは、

    他人にも自分にも寛容になれていること、原さんだって感じるでしょう。

     

    でも逆にそうでないときは、他人の失敗だけでなく、自分の些細な行為でさえも、

    何か引っかかるものを感じたりはしませんか。

     

     

    私は、そういう話を聞くまで、原さんの生活がどうなっているなんてわからないから、

    聞いて初めて、原さんの行動を顧みることになるんです。

    そして振り返ってみて、そういえばあのときの言い方や言葉に、棘があったとかなかったとか、

    私なりに評価したり考えてみたりする。

     

    なので他人の話を聞いて自分に置き換えてみると、

    時々思うのですが、もう本当に、当たり前のことなのかもしれませんが、

    自分が思う以上に、他人は自分のことなんて見てはいないのだと。

     

    ただ自分にかかわる社会に、どうとらえられているのかを、

    自分で勝手に判断して、その判断に満足したり不満を感じたり。

    そういうことの繰り返しなのかも、と思ってしまいます。

     

    ただ、自分のことだけを考えられているうちは、

    何をどうひっくり返したって、ある意味幸せなのかも、と思ったりもしますが。

    暇というかなんというか。

     

     

    で、なにが言いたいのかと言いますとね、

    原さんもね、もういい大人なんだから、恋愛に幻想を求めてはダメです。

    いや、ちょっと語弊があるのですが、あまり期待しては何かとうまくいかなくなるような気がします。

     

    「もーうるせー女だなー。」

    「ていうか高原さんに言われたくないですよね。」

    「いいから黙って聞いてよ~。」

     

    他人が自分を見ていないの同じように、

    自分も相手のことを相手以上に見ていることなんて、ありえないんです。

     

     

    それに、わからないことを楽しんでいたのなら、

    理解しあったり、相手が近くなることをウザったいと思うのは当たり前じゃないですか。

     

    相手のすることがいちいち気になるようになっては、

    原さんが求める恋愛ではなくなってきているということなのかも知れませんね~。

     

     

    「んなことわかってるよバーカ!

    そんな都合のいいことできるわけないんだから。」

     

    「わかっているなら、直しましょうよ・・・。」

     

    「やーだね。」

     

    「・・・うざいこの男。」

     

    6/23/2005

    H氏の言い訳

     

    もう俺に構わないでくれるかな。

     

     

    君はもう少し物分かりのいい人だと思っていたけれど、

    どうやら俺の思い込みだったみたいだね。

     

    俺は君の話を聞くのが好きだったし、君とお酒を飲むのも好きだった。

    君とのセックスもそこそこよかったけれど、干渉されるのは好きではないんだ。

     

    俺は一度結婚に失敗しているからね、相手を選ぶにも慎重になる。

    この年になって、女性を渡り歩くつもりはないし、そんなにもてる方でもないから、

    君と寝てからは誰ともそういうことはしていないよ。

     

    けれど、君は疑うんだろう。

     

     

    よく考えてみてくれよ。

    以前だって、そんなに頻繁に会っていたわけじゃない。

    電話だって、よくして3日に1回くらいだっただろう。

     

    それが何故、セックスした途端に、管理されるようになる?

    拘束しあう関係が好きだったのなら、最初に言って欲しかったな。

    だったら、もっと慎重になっていただろうから。

     

    男は基本的に、はっきり言われないと分からないんだよ。

    女性以上には想像力が働かないからね。

    だからきっと君が思っている以上に、俺は君の気持ちが分かっていないよ。

     

    でも最初は、分かってくれないもどかしさを、君も楽しむ余裕があったんだろう。

    あの頃は君の方が、俺に電話をくれなかったよ。

     

     

    俺も、そんな俺の気持ちが分からない君が好きだったよ。

     

     

     

    ごめんね、いろいろと。

     

     

     

     

    5/29/2005

    T氏の反論

     

    最近後輩のN氏と、同僚のH氏が、超どうでもいいトピックでよく論争をしています。

     

    2週間に1回は、3人で飲みに行くのですが、

    つい1週間前も、エビチリをつっつきながら、喧々諤々となっていました。

     

    彼らは、いつも本気で喧嘩。

    お互い、自分の信念に確固たる自信をもっているから、絶対に譲りません。

    でも、傍観していると、そのトピックを解決したいというわけではなく、

    ディスカッションしているのが楽しいといった様子です。

     

     

    だから、私はほとんど聞いていません。 (だって長いんだもん)

     

     

    お互い一通り喋り終わると、

    「ここの餃子はイマイチだな。」とか、「明日打ちっぱなしに行きませんか。」とか、

    全然違う話題を振ってきたりします。

     

    先日は、1ヶ月前にN氏が恋人と別れたので、その話題になりました。

    触れてはいけないとは思いつつ、酔いも大分回っていたので、

    結構根ほり葉ほり聞いてしまいました。

     

    最初は、別れた恋人をかばうような発現が多かった彼も、

    私たちの口撃に興が乗ったのか、

    「あんな女はもう知らん!というのを口切に、「女性論」を炸裂させ始めました。

     

     

    大学時代から付き合っていたという彼女で、

    彼が言うには、「俺がいなきゃ何もできない女」らしいです。

    私も2回ほど会ったことがありますが、確かに、おとなしそうな感じの女性ではありました。

     

    私が見る限りでは、とても仲睦まじくて、

    N氏の不遜な我侭にも、彼女は「も~、しょうがないなぁ~。テヘッ♪」的なノリで対応していて、

    激しく羨ましいと思うと同時に、無性に腹が立った覚えがあります。

     

     

    顛末を聞いていると、どうもN氏の亭主関白っぷりにしびれを切らしたのか、

    半同棲中だった彼女の荷物が2ヶ月前くらいから徐々に減っていき、

    ある程度片付いたところで、別れを切り出された様子。

     

    その話を聞いて、

    H氏は「女って怖いよな~。何考えているか分かんねーもんなー。」とぼやき、

    一方私は、「(徐々に荷物を持ち帰る)その彼女の気持ち、結構分かるかも。」と、呟きました。

     

     

    N氏の女性論を聞いていたら、例によってH氏が反撃を始めたので、

    私は、紹興酒を追加でオーダーしました。

    あと、八宝菜とニンニクチャーハンも。(臭)

     

     

     

    ていうか、2人とも、そういうことはもっとモテてから言え。

     

     

     

    ちなみにH氏は、「大人の関係」しか保てないダメ男。

    ストーカー育成中。

     

     

     

     

    クリック (見えないけど)

    5/26/2005

    H氏の想到

     

    いや、それはどうなのかな。

    むしろ俺たち男のほうが、チョロいと思われているんじゃないかな。

     

    ほらよく言うじゃない、同い年でも女性のほうが2~3歳は精神が成熟しているって。

    君がそういう思想を持っているのを相手が察知していて、

    あえてそういう人間性を演出しているってことはないかな。

     

    連絡マメにしてなくて彼女が怒るのだって、

    そういうふうにしていれば、君の優位性や所有権を、君に再認識させられるからだろ。

    必要以上に感情的に怒られさえしなければ、男だったら、嫌だと思う奴いないんじゃないの。

     

     

    でも、君が言うように、御都合主義だったり感情的だったりするのは、

    女性のほうが傾向が強い気がするな。

     

    確かに、感情が理屈よりも先行しがちだから、

    「もし自分が相手の立場だったら」ということが、想起されないような気がする。

    というか、これは男女とも難しいことなんだろうけど。

     

    白黒つけたがるのも、不安定な心理状態に自分自身が耐えられないからだろ。

    現状が苦しいんだから、真実を聞いた後のつらさなんて、想像できないんじゃないか。

    そうなったときが、次の「現状」となるんだし。

     

     

    ていうかさ、5W1Hって、オマエ古いね!

     

    誰が「あの犬毛が茶色くて、尻尾が太くてカワイー!」って言うよ。

    プレゼンしすぎで、変な癖がついちゃってんじゃないの。

     

    あとさ、あんまり発展しすぎる会話もどうかと思うよ。

    結論出すことに躍起になっても、結論出ないことのほうが多いんだし。

    プライベートなんだしさ、適当でいいんじゃないの。

     

     

     

     

    すんまそん

    5/25/2005

    N氏の憂鬱

     

    「女なんてチョロいよ。」

     

     

    俺は酔っ払うと、つい口癖のように言ってしまって、女性から反感を買う。

    本当はチョロいなんて思ってはいない。

    俺がチョロい女ばかりと付き合っているだけの話。

     

    どうして女は、付き合うまでの期間マメに連絡して、会ったりしていると、

    それを当然のように思い、少しでも疎遠になると文句を言ったり泣いたりするのだろう。

     

    別に俺自身の気持ちが変わった訳ではないのに。

    ちょっと忘れているだけなのに。

    逆に自分が責められたりしたら、女友達と一緒に「ウゼェ~!」とか言っているくせに。

     

     

    女はいつも言葉を欲しがって、何でも白黒つけようとする。

    本当のことなど、聞いても意味がないのに。

    本当のことなど、当人同士でさえ分からないのに。

    むしろ知ってしまったあとの感情を、ちゃんと片付けられるのかどうかが、すごく疑問。

     

     

     

    女は言葉を発するときに、感情のフィルターを通すから、5W1Hが使えない。

     

     

    「ねぇねぇ~。この犬超可愛くない~?」

     

    で?

     

    「あのオヤジむかつくー!」

     

    なんで?

     

     

    俺は、そういう発展性のない会話が好きではない。

    まともに聞いて、相槌を打ったところで、ちゃんと聞いているとは思えない。

    ちょっとでも違う意見を言おうものなら、

    「全然分かってくれない!」と言って怒り出す。

     

    犬がどうして、君のどの感性に触れて可愛いと思ったのか、ちゃんと説明して欲しい。

    せめて色が好きとか、目が丸いからとか。

    また、上司が何を言って、また何をして君の不快感をあおったのか、

    本当は、理路整然と解説して欲しい。

     

     

    そういう疑問をすべて放棄して、適当に泳ぎ切れれば女はチョロい。

    ていうか、チョロい女は、気付かない。

     

     

    あー。

    どっかにいないかな。

    うるさくなくて、可愛くて、適当に振り回してくれる子。

    でも振り回されすぎても微妙なんだよな。

    わがまますぎるのもうざいしー。

     

     

    レポーテッド by ミカコ

    「…返す言葉がございません。」

     

    レッツダンス

    5/15/2005

    方法論

     

    不満なんて何もない。

    むしろ私のほうが怖がっているくらい。

     

    その恐怖から逃れるように、自分をいろいろな場所へと駆り立てるのは、

    きっと焦り以外の何物でもないのだろう。

     

    相手との未来に不安を抱いて、壊れてしまうことを恐れて、

    恐れながらも逃げてしまうかもしれない自分の弱さを知りながら、

    壊れたあとのダメージを考えたりしている。

     

     

     

    振り返ると、私はずっと逃げてきたのかもしれない。

     

    そしてそれはこれからも、きっと変わらないような気がする。

     

     

    幸せな結末も、そうでない場合も、すべて自分の想像範囲におさめてしまいたい。

    想定以上の感情に振り回されることを、恐れていることにほかならない。

     

     

    他の人のものは要らない。

    他の人がいいならそちらに行けばいい。

     

     

    喪失感など、半年もすればいずれ消えるのだから。

    悲しいほどに、あきれるほどに、いろいろなことを忘れていく。

    振り回されたくないと思っていても、結局は振り回されてしまう自分の感情を、

    いつかは懐かしくさえ思うことができる。

     

    自分のごまかし方も知っている。

    友達と飲み歩いて、適当な人と付き合って、

    不実を働かなければたいていの人は別に疑わない。

     

    作り出されたものではない、無意識の距離感が私も心地良いし、

    男性を駆り立てるのにも都合がいい。

     

     

    真正面から向き合うことは、離れることを選ぶよりも怖いこと。

     

     

    時には疲れを感じて、

    自分は一体何のために相手と一緒にいるのだろうと考えたりするけれど、

    考える過程を、その時間を、選んでいるのは私自身。

     

     

    求めるのは、色々な要素があって、すべてが絡み合っている。

    ただ、きっと、孤独を避ける目的が一番大きい。

     

     

     

    「愛しているよ、ダーリン。」

     

     

     

     

    3/8/2005

    縺れて、絡まって、燃やしてしまおうか

     

    私が、唯一胸を張って言い切れることがあるとすれば、

    相手の言い分を聞かずに責めることは、決してしないでいようという戒め。

     

     

    私が「奪った」あなたの大切な人は、あなたのことをとても大切にしていたと今でも感じる。

     

    両親の不和を心の不安定の原因にして、30歳を過ぎてもなお憂い続ける女性。

    そんなあなたの口にする言葉を、一言一句おもんぱかって聞いていた彼が、

    3年という時間を経て、恋人という役割を放棄するようになった。

     

    保護者のように。

    兄のように。

    主治医のように。

     

    彼がその女性にとって「男」ではなくなりつつあるとき、彼女は結婚を迫ったという。

    半年間行為はなかったのに、生理がこないと言って焦ったらしい。

     

     

    私が与えたのは癒しでも何でもない。

    ただの気晴らしの機会だけ。

    破局へ向かうきっかけだけ。

     

     

    私もその頃何もかもから逃げてしまいたかったから、お互い利用するには都合がよかった。

    不義理を働いた当時の恋人に対しての怒りや悲しみ、

    独りで過ごせない寂しさを、埋めてほしかったのは、むしろ私の方。

     

    癒しや逃げ場所を求めた彼は、私の心の淵に滑り込んで、私もそれでいいと思った。

     

    私である理由など、私は聞きたいとも思わなかったし、

    考えるために思考をめぐらすことも、疲れてしまうほど億劫だった。

     

     

    「奪われる」悲しみや悔しさを、私は知っている。

     

    放出されない、そのまま自分自身を攻撃する感情を、私も知っているよ。

     

    知っているから、分かっていて、他人のものに手を出すことはしたくない。

     

    だからあなたとの関係を聞くまでは、「恋人」になろうとは思わなかった。

     

     

    けれど、鼻の穴にピーナツを詰めて飛ばす女には、いくらなんでも私は負けない。

    仕事が忙しくなると「鬱だ~鬱だ~。」といって真夜中に電話をかけてくる女に、

    遠慮して引き下がるのは違うと思った。

     

    彼女がそういう行動ができたのは、信頼と甘えがあってのことだと理解はしている。

    そういう時間を積み重ねてきたあなたと彼を、否定したくはないとも思う。

     

    だからあなたが横槍を入れてきても、あなたを責めることはしないけれど、

    そういう私の態度が、助長を招いているのだろうか。

    時に迷うことがある。

     

     

     

     

     

    あ~・・・ったくざけんじゃねぇよっ。

    豆腐に頭ぶつけて気絶してろ。(本音)

     

    3/6/2005

    縺れる

     

    「あなたが私以外の人と一緒にいて、幸せであることが考えられない。」

     

     

    そう言って、会わなくなってもなお、つながりを断ち切れない女性。

    そう言えるのは、時間の積み重ねによる自信なのか、それともただの楽観主義か。

    もしかしたら、もっと簡単な、意地という感情レベルの問題なのか。

    はたまた男性の優しさと優柔不断に因るものなのか。

     

    あえて原因と理由を探そうとするのなら、きっとそのすべてがなり得るのだろうけれど、

    「追いかけられない」私には、その女性の気持ちは、真意のところでは理解できていないように思う。

     

    単純に追いかけたいことなど、今までに何度もあったけれど、

    そんな状況になってしまっては、どんな手を打ったところで、焼け石に水な気がしていた。

    その分、もしリカバリーできたとしたら、よほどインパクトがあるのだろうけど。

     

     

    自分のプライドも大事だし、相手の今の生活も思いやりたい。

     

    そういうものをかなぐり捨ててまで、追いかけるということに意味があるのだろうか。

     

    「他の誰を傷つけても、自分にはこの人しかいない」、

    そういう運命的なものを信じているから、断ち切れないでいるのだろうか。

     

    そういう友人を何人か見て、自分には縁遠い話だと笑っていたのは学生時代。

    聞き流して笑っていられたのは、真剣に相手を想っていたわけではなかったからかもしれない。

     

    今でも、変わったといわれるほど情熱的な恋愛をしているわけではないし、

    何かが欠けていると感じてしまう未成熟な部分も、そのまま持て余している。

     

    ただ不都合なことに、苦しいとか、痛いとか、そういう負の感情には敏感になった。

    足をとられて、視野が狭くなっていくのをなんとなく感じる。

     

     

    私は追いかけられないけれど、気持ちがまったく分からないわけじゃない。

    だからあなたに直接何かを言うことは、きっとしないし、できないと思う。

    本当は、やめてほしいけれど。

     

    目に見える形で、あなたと彼との「幸福」を壊したのは私か。

    だけど本当は、ずっと前から色んなものが壊れていて、あなたはそれを見ないふりをしていた。

     

    崩れそうになっているときに何もしなかったのに、いざ瓦礫くずを前にしたら悲しんで、

    そういう後悔が強いから、あなたは未だに過去の恋にすがりついているのだろうか。

     

     

    気持ちが分からないわけじゃない。

    けれど、同じ女性として、私まで惨めな気分になる。

     

     

    12/4/2004

    裏・私生活

    今回は汚い言葉を使います。

    しかも現実に即して書くので、私の性格の悪さが露呈されていますが多分気のせいです。

     

     

    非通知設定で携帯電話が鳴る。

    プライベート用で非通知設定は珍しい。誰からだろう。

     

    「もしもし、タカハラですけど。」

    「あっくんとよく電話しているけど、どちらさま?」

    「・・・あっくんて、どなたですか?」

    「近藤敦ですけど。」

    「近藤さんのことですか。取引先でよくお世話になっていまして、今度一緒に仕事をすることに

     なっているんですよ。その連絡を何度か差し上げましたが。彼女さんですか。」

    「・・・・。」

    「大丈夫ですよ、何も心配されることはないと思います。」

    「このことは言わないで下さいませんか?」

    「・・・。積極的には言いませんが、こういうことはあまりなさらないほうがいいと思います。」

    「・・・。すみません。ご迷惑をおかけしました。」

     

     

    あんのヤロ~!!!!

    ブッ殺してやる!!!

     

     

    半年くらい様子見。切れている様子なし。

    「前さぁ、あっくんとどういう関係ですかって電話かかってきたんだけど。」

    近藤、しばし凍結。

    「私もこういう経験ないから、どうしたらいいか分からない部分があったんだけど、やっぱ気分悪い。

     他人のものだったら欲しがるの趣味じゃないし、私以外にもっていうのは都合がいいと思うんだけど。」

    「・・・。お前じゃなきゃだめだよ。」

    「とにかく、今日は帰ってちょーす。片付けたら結果報告してください。」

     

     

    翌日会社にて

    「ちょっと、ナカノくん!あなたの友達に弁護士とか医者とかいないの?コンパ組んでよ。コンパ。」

    「え~?そんな急には無理っすよ~。」

    「いつでもいいから。う~ん、1週間以内くらいかなー。

     とにかく学歴でも才能でも何でもいいから、私が逆立ちしてもかなわない人連れてきてよ。

     絶対盛り上げるからさー。美人連れて行くしさー。」

    「ええ~?頑張りますけど、期待しないでくださいよ~。」

     

     

    1週間後

    「カンパーイ!」

     

    2時間後

    「私、東京地元じゃないんでお店とか分からないんですー。今度一緒に飲みに行ってくれませんか?」

    「お酒好きなの?」

    「すきすきー。だいすきー。」 (←バカ?)

    「んじゃ、電話番号かメール聞いていい?」

     

     

    2週間後

    「やっぱ、選べない・・・んだけど・・・。」

    「は?」

    「俺もう30だし、そろそろ結婚とか考えたいんだけど、お前はまだ時間かかりそうだし、

     あっちは俺がいないとダメそうだし・・・。」

    「結婚したいなんて言ったことないじゃん。それに選ぶために付き合っていたの~?」

    「・・・。」

    「私だって敦じゃないとダメな部分あるよぅ~(泣き落とし)。私、どうすればいいの~?」

    「・・・。今までどおりでいいよ。」 ←泣き落とし効果なし

    「そんな中途半端なのイヤ~。もういい!私も男漁りする!」

    「それ、キッツいな。」

    「自分だって同じことしてるんじゃん~。意味わかんない。わーん。」

     

     

    1週間後

    コンパで会った彼とデートすること数回。

    その間、近藤との悶着を相談に乗ってもらう。泣き上戸になることしばしば。

    やっぱり優しくて頭のいい男性と一緒にいると楽しいですね。う~ん、好きかも。(バカ女)

    もういいや、あんなダメ男。

     

     

    私の車の中にて

    「家の鍵とか、貸したCDとか返してくれない?」

    「え、なんで。」

    「・・・。なんでって、なんでもいいでしょ。もう私降りる。疲れたし。悪い話じゃないと思うけど。」

    「悪い話だよ!お前なんでなんでもさっさと決めちゃうんだよ。少しは待ってくれよ。」

    「十分待ったでしょう。決めるあなたには時間は足りないかもしれないけど、

     待ってる私にとっては1日だってすごい長いんだから。もう、電話もかけてこないで。」

    「・・・。お前の電話番号と俺の番号似てるんだよ。もう指が覚えちゃってるよ・・・。」

     

    キモッ

     

    「もー、あんまりくっさいこと喋らないほうがいいよ。株が落ちる。」

    「株が落ちたとかじゃなくって、かけたくなるから仕方ないだろ・・・。」

    「全然仕方なくない。早く降りてよ。会いたくないんだったら、送ってくれていいです。」

    ヨボヨボと降りる近藤。

     

     

    超ダセェ。

    なんであんな男好きだったんだろ。

     

     

    びよーん

    11/23/2004

    あとがき

    劇的な終末を期待していたお客様がいらっしゃったら、申し訳ない限りです。

     

    すみません。

    ショボい終わり方で。

     

    まぁ、書いている人間がショボいんで、諦めてください。(逆切れ)

     

    私生活 (終わり)

    その後その彼とはすったもんだを繰り返した挙句、結局離れてしまうわけなのですが、

    この話を書こうと思った契機が、1週間前くらいに受けた彼の奥様からの電話でした。

    その奥様というのは、選べないと言った彼のもう一人の恋人だった人です。

     

    半年前に結婚したことを知人の伝で知った私は、何であんな男が人並みの幸せを手に入れているのだと、

    その当時は自分でも思い出すのが恥ずかしいくらい怒りをあらわにしていました。

     

    その彼が、国で定められている特定疾患を患っているのは知っていましたが、一緒にいるときは、

    そんなもの彼自身の耽美主義を装飾するものでしかないのでしょうと、軽々しく受け流す程度でした。

    無論、生死に関わる病ではないことを、私も認知していたからですが。

     

    ところが、その病が元で子供が作れない体だと言うことを知り、そうしているうちに入院せざるを得ない状況になり、

    命に別状はないものの将来に不安を覚えたとのことでした。

     

    彼の番号通知で電話を受けた私は、その瞬間に、まだ遊び足りないのかとうんざりしたものですが、

    女性の声で淡々と電話をした理由を聞いているうちに、えも言われないような感情にとりつかれました。

     

    彼の選択は、日本的な男性の人生として間違ってはいなかったと言うことはできますが、

    その選択に一縷の迷いを感じて過去に救いを求めてしまうことが、果たして彼を取り巻く環境に

    いい影響を与えているのかどうか疑問が残ります。

     

    私だったら、耐えられません。

    耐えることができても、心の中で責めてしまうと思います。

     

    少々ドラマ仕立てで、こういう話が嫌いな方もいると思うのですが、

    現実は小説より奇なりとはよく言ったものだなぁと、感慨深くなってしまった次第です。

     

     

    結局、お見舞いには行っていません。

     

    自分の感情が乱れるのを怖れたのと、美人の奥様に会って劣等感を抱きかねないと思ったからです。

    それと同時に、その奥様に同情する自分がいることを確信していたからです。

     

    彼の安否を気遣ったり、彼の精神的な幸せを心配したりすることは、私の役目ではないし、

    そんなことをしたところで、取り越し苦労でしかありません。

     

    と言うよりも、今回の一連のやりとりで、つくづく人間とはそう簡単には成長しないものなのだなぁと、

    自分への戒めを込めて、昔の恋人への諦めが募ってしまったのです。